高金利通貨を買ってスワップ金利を狙おう
国名 | レート | 改正日 | 増減 | |
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南アフリカ | 12.00% | 2008/6/12 | 0.50% | |
ニュージーランド | 7.50% | 2008/9/11 | ▲0.50% | |
オーストラリア | 6.00% | 2008/10/7 | ▲1.00% | |
イギリス | 4.50% | 2008/10/8 | ▲0.50% | |
ユーロ | 3.75% | 2008/10/8 | ▲0.50% | |
カナダ | 2.50% | 2008/10/8 | ▲0.50% | |
スイス | 2.50% | 2008/10/8 | ▲0.25% | |
香港 | 2.00% | 2008/10/9 | ▲0.50% | |
アメリカ | 1.50% | 2008/10/8 | ▲0.50% | |
日本 | 0.50% | 2007/2/21 | 0.25% |
スワップ狙いの長期運用なら
スワップ金利は二国間通貨の金利差によって生じる差益ですが、当然、金利差が大きいほど、投資金額が大きいほど差益も大きくなります。通常の預金と似ていますが、FXではレバレッジを掛けることで、投資金額の数倍~数十倍の取引ができるのが外貨預金などと異なる点です。スワップ派に人気のある通貨は、豪ドルやNZドル、南アフリカランドなどの高金利通貨ですが、変動率が大きいという弱点があります。つまり、スワップは大きいけれど、為替変動によるリスクも大きいと言うことです。こうしたリスクを未然に防ぐには、レバレッジを低くしたり、為替の値動きが類似しない複数の通貨ペアを併せ持ち、為替損益を吸収するという対策を取るのがセオリーです。「為替の値動きが類似しない」という指標の一つとして、【相関係数】というのがあります。
【相関係数とは】
2つの確率変数の間の類似性の度合いを示す指標。単位は無く、-1 から1 の間の実数値をとり、1に近いときは2つの確率変数には正の相関があるといい、そっくりな関係にあることを示します。逆に、-1に近ければ負の相関があるといい、そっくりと反対の関係にあることを示します。0に近いときはもとの確率変数の相関は弱く、関係が薄いことを示しており、為替の値動きも小さく安定した通貨ペア関係であるといえます。
【相関係数算出参考サイト: SWAPPY 】
通貨ペアの特徴
米ドル/円
アメリカは言わずと知れた世界一の経済大国です。その通貨である米ドルは、アメリカ国内だけではなく、世界中のさまざまな貿易の決済や投資対象として利用されており、文字通り、世界の基軸通貨です。 多くの人が売り買いしていますから、流通量も多く、諸外国のニュースの中でもアメリカに関する情報は手に入れやすいため、経済動向が読みやすいと言えます。 FXの初心者にとっても最初にチャレンジするべきオススメの存在です。 この通貨を買い持ちしてスワップ金利を狙う場合は、値動きが逆のオーストラリアドル/円をペアで買い持ち、米ドル下落時のリスクヘッジとしての効果を期待します。
ユーロ/円
ユーロはEU(欧州連合)に加盟している27カ国のうち、約半数にあたる13カ国が使用しています。現在の取引量は、米ドルに次ぐ世界第2位と、ユーロの地位が相対的に高まってきています。 ユーロ圏13カ国を合計すると、人口の数もアメリカ以上で、経済力を見ても既に日本を上回っており、アメリカに迫る勢いを見せています。最近では、ドル安の影響を受けてか、世界の投資マネーの逃避先として注目されています。 この通貨を動かす大きな要素としては、ヨーロッパ、特にドイツなどEU主要国の経済動向が筆頭にあげられます。また、米ドルや円が売られているときに、ユーロ二回が殺到するケースも多いとされています。 この通貨の回避通貨として、ニュージーランドドル/円とのペアが相性が良いとされています。
英ポンド/円
イギリスポンドは、第二次世界大戦前まで世界の基軸通貨でしたが、現在はその座をアメリカに奪われ、さらに欧州通貨の座もユーロに奪われて、落ち目感は否めません。 しかし、高金利であり情報量も多いため、投資家が集まりやすい傾向にあり、投資するメリットは十分にあるといえます。 イギリスポンドの特徴は、値動きが激しいということです。したがって、トレンドを押さえにくいということでもあり、短期で大きく儲けられる可能性がある反面、損失拡大のスピードも速い、ハイリスク・ハイリターン通貨といえます。
オーストラリア・ドル(豪ドル)/円
現在、財政状況も景気も好調なオーストラリア。石油、鉄鉱石、金などを輸出する資源国でありながら、製造業や情報通信技術でも急成長していて、高い人気を誇っています。 高金利が魅力の通貨ではありますが、取引量が少ないため、為替手数料が高めに設定されていることや、市場規模が比較的小さいため、為替の変動が一方向へ動きやすいという特徴があります。 過去のパターンでは、米ドルとおおよそ反対の動きをしていましたので、米ドル/円のヘッジ用として用いる向きもあります。高金利の通貨ですから、上昇トレンドを読んで、買いポジションを取ってスワップポイントを狙うのが堅いトレードといえます。 ニュージーランド・ドル(NZ)もオーストラリア・ドル(豪ドル)と同じような傾向にあり、トレードのポイントもほぼ当てはまります。ニュージーランドドル/円は、相性の良いユーロ/円を買い持ちすることで、為替損の縮小が期待できます。
カナダ・ドル/円
カナダドルは、高い成長率、財政収支の安全、テロ懸念リスクが低いなどの理由により、人気が高まりつつある通貨です。 レートの変動も比較的穏やかであり、短期よりは中・長期スタンスで投資するにはとても良い通貨であるといえます。 投資家の間では、将来的に利上げはあっても利下げは無いと言えるので、期待度も大きいという認識のようです。
スイスフラン/円
ユーロ圏に囲まれながらも独自通貨を発行しているのがスイス。「有事のスイスフラン買い」といわれるように、リスク回避通貨として買われる傾向が強い。2001年の9.11テロ以来、一層その傾向がはっきりしました。 世界情勢が不安定の時は、この通貨に注目が集まりますが、金利はあまり高くなく、スワップ狙いはできない通貨といえるでしょう。 スイスフランの対円レートは、「ユーロの動きに似ている」、「米ドルと逆の動きをする」、といわれています。
南アフリカランド/円
金やダイヤモンドの地下資源が豊富なアフリカは、オーストらリヤやニュージーランドと同じように、一次産品相場に左右されやすい傾向にあります。 高金利通貨として知られ、地域リスクを分散する目的で買われることもあります。また、製造業の発展も著しく、南アフリカの潜在能力に期待して、今後さらにランドが買われる可能性があります。 米ドル/円やユーロ/円との値動きの相関性が低く、南アフリカランドのヘッジ通貨ペアとして合わせ持つことで、為替差損を吸収する効果を期待します。
ユーロ/ドル
米ドル/円、ユーロ/円への影響が大きいとされるのがユーロ/ドル。どちらも基軸通貨ですが、値動きは相反関係にあります。 世界で最も注目されている通貨ペアのため、トレンドがつかみやすいとされています。また、チャートから予測する場合においても、分かり易く予想が立てやすい通貨ペアのため、チャートをマスターしてチャレンジしてみましょう。 実際にユーロ/ドルの取引をしていなくても、この動きに目を配っておくことが必要です。